僕がこの塾に入ったのは、中1の夏期講習からでした。
それまでは、S進学塾に通っていましたが、ここがとんでもない塾で、生徒が騒いでいても先生が叱らないので、教室はうるさくてたまらなかったです。
だから中1の1学期の中間、期末テストの点数はひどく、このままではまずいと思い、S進学塾をやめて行き着いたのが秀学舎でした。
秀学舎に入って驚いたことが3つあります。
1つ目はみんながすごく静かなところです。前の塾のことがあって、うるささにはびくびくしていましたが、これには驚きました。
2つ目は立腰があったことです。はじめのうちは「何でこんな意味のないことやらせるんだろ」とか、「早く勉強させろ」とか思っていましたが、何日か通った後、ようやく立腰が大切なのがわかりました。
3つ目は授業の後に感想を書くことです。これも立腰と同じように考えていましたが、だんだん大切なことがわかってきました。
そして僕はこの塾で主に3つのことを学びました。
1つ目は字をていねいに書くことです。それまでの僕の字は、自分でも読めないほどのすごい字でした。しかし今では、この通り字がうまくなりました。(前後をお見せできないのが残念です)
2つ目は勉強法です。秀学舎の勉強法は、第一に問題を解く、第2に答合わせをする、第3に間違ったところがなぜ間違ったのか考える、そして最後に間違った問題をレポートするというもので(レポート学習法・リンク先解説A)、この勉強法は本当に役立ちました。高校でもこの勉強法を続けていきたいと思います。
3つ目は意思力を鍛えることです。これはずっと日々先生に言われ続けてきたことです。はじめのうちは「うるさいな。」ぐらいでしたが、3年生になってから、ようやくその大切さがわかりました。解説@
秀学舎のおかげで中3・2学期の成績が、中1・1学期の成績より何と20も上がりました。そのお陰で見事志望校にも推薦で合格することが出来ました。解説A 約2年半本当にありがとうございました。さようなら。
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解説@
勉強が好きか嫌いかに関係なく、自分から家庭学習ができることが受験を成功させるための必要条件です。
そしてその家庭学習を成功させるためには、大きく言えば
(1)正しい学習法を身につけること
(2)意思力を鍛えること この2点が必要です。
この2つが身についていないと、仮に親や教師に言われて毎日机に向かったとしても、その効果はあまり期待できません。そのことは多くのお母さん、お父さん、学校に限らず世の指導者と呼ばれる人たちはいやというほど経験されていると思います。かく言う私も親の子(この歳で小学生3人を抱えています!)ですから、そのことでは人並み以上に切実な悩みを抱えています。
正しい学習法と意思力、この2つのことについては、いずれ取り上げて、詳しく述べるつもりでいますが、ここでちょっと想像してみましょう。
効果的な勉強方法を知らず、その上意思力が弱い人が将来の社会に出たときどんなことができるでしょう。
昔の社会は変化の少ない社会でした。そういう社会では、
親がやってきた仕事(例えば魚屋、八百屋、時計修理…)、
一度身につけた技術(理容師、整備工、プログラマー…)、
試験で受かった資格(医師、弁護士、教員免許…)
これらは一度身につけてしまえば、多くの場合一生安定的に暮らしていくことができました。中には、創業何百年などと親がやってきた仕事を何代にもわたって受けついで来たいわゆる老舗もあります。
ところが、今の子どもたちが中心になって生きるであろう将来の社会ではどうでしょう。
(どの世界でも例外があることは前提でのことです。)
1つ目の、親譲りの仕事はすでにもう何年も前から崩壊しています。
2つ目の技術も毎日の絶えまざる勉強、努力無しには現在でもやっていけません。
3つ目も、一度試験に受かったら一生O.K.という時代では無くなりつつあります。一部では適正試験や評価制度を取り入れる動きはすでに始まっています。将来的にはもっと厳しくなるでしょう。
どんなことであっても事を成すには、まず意思の力が必要です。能力がありながら意思が弱いために失敗した人はたくさんいたでしょう。意思が弱くてちょっとのことでも逃げ出してしまう人に大成した人はいないでしょう。
能力は無くても、意思さえあれば人生はどのようにでもなると言うこともできます。私達の世代が子どもの頃は、偉大な人たちの伝記がたくさんありました。
なぜか、最近そういう本を見なくなりました。
代わりに子どもの世界でもゲーム攻略や、こうすれば努力無しに成績が上がるなどの安易なハウツウ本が増えてきたように思います。この風潮は子ども達にとっては不幸です。
こんな風に書くと、将来が暗く悲しい時代のように誤解されるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
正しい学習の仕方、努力の仕方と意思力を身に付けずに社会に出るのは、何の装備もしないでエベレストの頂上を目指すようなものですよ、という当たり前のことを言ったに過ぎません。
変化に柔軟に対応できる正しい学習方法と、自分をコントロールできる強い意思力があれば、どのような時代であろうと立派に生きていくことができます。自分の努力しだいでは、昔よりずっと活躍の場、自己実現の場が広がりました。そういう意味で、皆さんはすばらしい時代に生きていると言えます。
解説の方が長くなってしまうので、この辺にしておきますが、変化の時代はチャンスが拡大した時代であることは理解して下さい。
受験勉強はこの大切な、正しい学習法と、自分の意思力を鍛える絶好のチャンスだと言えます。
親や教師は、アドバイスしたり励ますことはできますが、勉強を代わってやることはできません。すべて本人が覚悟を決めてやれるかどうかにかかっています。その受験生の時期をどう過ごすのか、それはあなたの判断力しだいです。(おっと、ここでもう一つ意思力と並んで大事な判断力が出てきましたが、これについてはまたの機会に…)
忘れないで下さい。受験勉強は、あなたの意思力を鍛える絶好のチャンスです。
解説A
9科目で20点アップ。すべての科目の内申が2点ずつ上がったとしても18点ですから、すぐには信じられない数字です。しかしこれは事実です。
驚いたことに彼の学習における心と体の姿勢が変わるにつれて、彼の体格=スタイルまで変わってしまいました。
入塾した時、野球部でキャッチャーをしていると言っていましたが、野球部というより相撲部といったほうが早い身体だったのが(ゴメンナサイ)、卒業する頃にはすっかりスマートになり、顔もきりりとしまったカッコいい男になりました。
中1の1学期、下から6番目だった成績は3年の1学期にトップになりました。彼が黙っていたので今まで成績上位だった生徒達が「誰が一番なんだ?」と可能性のありそうな人に聞きまわっていたそうです。
「でも、誰も自分には聞きに来なかった」と面白そうに話してくれました。
彼のお母さん自身中3の最終面談で「この成績は夢のようです」と言っていた程ですから。でもこれは事実です。上がった内申からいけば、トップ校も十分可能性があったのですが、本人の希望で隣の市のT高校に進みました。
受験前の面談で彼に「推薦合格するのは間違いないから、君の場合は受かるかどうかが問題ではなくて、受かってからどう努力するかが問題だ。大学進学を希望しているのなら東大を目指したらどうだ。」と言いました。彼は「そんなのムリです。」と言うので、続けてこう言いました。
・2年で内申を20上げたこと。
・入塾時の偏差値がはっきりしませんが、中3になってからだけでも10点以上上げていること。
・特に中3になってから立腰が見違えるようにしっかりしてきて、意思が強くなりやるべきこと以上のことをやるようになったこと。
・中3の秋から受験まで、休みの日はほとんど1日中、市立図書館で一人で勉強を続けたこと。
・この一年で、教えまくられる勉強でなく、自分から学ぶ姿勢を身につけたこと。
・それから、なんと言っても一番大きいのは東大受験まで今から3年もあること。
・中3の夏以降に彼が見せた集中力、意思力で3年間頑張ったらたいていのことはできること。
詳しくは覚えていませんが、大体こんなことを言いました。黙って聞いていた彼の心の中はわかりませんが、私自身は本気でそう思っています。
3年後、彼が東大に合格できないという理由は何もありません。もし一つあるとすれば、それは彼自身が「自分は東大なんか絶対ムリだ」と思っているその思い込みだけです。
ここに書いたことは、実はI君一人に限ったことではありません。これを読んでいる皆さん一人一人にも当てはまることなのです。後輩のキミの方が残された時間が多いだけ、可能性が高いといえます。
ここでは東大という名を出しましたが、別に大学でなくても、部活でも仕事でも、あるいは他の自分だけの夢や希望でも何でも同じことです。
ポイントは「自分はこうなりたい。」と思うこと。そして本気でそれをかなえようと決意すること、それが一番重要なのです。
あなたは、本気でやりもしないのにはじめから「自分にはできない」と言ってはいませんか。
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立腰が本物になるにつれて、「ドテッ」としていた身体がしなやかになった感じがしました。太っていたのがスマートになったので余計にそう感じたのかもしれません。
卒業の頃は、頭の働きや、受け答えまでしなやかになったという感じを受けました。
それに確かに年々立腰姿勢の指導が難しくなっているのを感じています。そういう生徒に限って、「頭が固い」イメージを受けます。
立腰、大変参考になります。
また、自分から学ぶ姿勢はとても大切ですよね。
学習に限らず、物事を吸収する原点だと思います。
また、ブログを読みに来させて頂きますね。